「ああ。うちは小さな村だが、三年前までは魔法使いが一人と弟子が一人いた。ネフライトは明るい男で、弟子を熱心に指導しておった。だが、三年前に剣士と旅に出てな。旅の途中で何かあったらしい。一人で戻ってきたが、以来、ふさぎ込んだように家に閉じこもっておった。で、ある日、何も言わずに弟子とともに村を出て行った。それから二人の消息は聞いておらん。死体が見つかったって話も聞かないから、おおかた魔物にでも食われたんだろう」
「そうなんですか……」
もともと魔法使いは嫌われている。しばらく留守にしたせいで村にいづらくなったのかもしれない。私は見ず知らずのネフライトって魔法使いに同情を覚えた。
「だが、一本くらいなら残ってるかもしれんな」
店主は後ろの棚に積まれていた箱を一つ下ろした。表面のほこりをふーっと吹いて飛ばし、ほこりが落ち着くのを待ってフタを空けた。中をごそごそ探っていたが、やがて一本の細い杖を取り出す。
「あった。今じゃカルサイトに魔法使いはいないから、置いていても売れんだろうからな。おまえさん、ほしいならやろう」
「え?」
私は目を見開いた。
もしかしてただでくれるの?
「そうなんですか……」
もともと魔法使いは嫌われている。しばらく留守にしたせいで村にいづらくなったのかもしれない。私は見ず知らずのネフライトって魔法使いに同情を覚えた。
「だが、一本くらいなら残ってるかもしれんな」
店主は後ろの棚に積まれていた箱を一つ下ろした。表面のほこりをふーっと吹いて飛ばし、ほこりが落ち着くのを待ってフタを空けた。中をごそごそ探っていたが、やがて一本の細い杖を取り出す。
「あった。今じゃカルサイトに魔法使いはいないから、置いていても売れんだろうからな。おまえさん、ほしいならやろう」
「え?」
私は目を見開いた。
もしかしてただでくれるの?


