「呼び捨てでいいって言ったのに」
「これでも腕前に敬意を表しているつもりなんだけどな」
「あなたほどの腕の持ち主が謙虚ねぇ」
二人の会話を聞きながら、私はさっきよりも重い足取りでカルサイト村を目指した。
カルサイト村もコランダム村と同じく石塀で囲まれているが、村の規模はコランダム村よりも格段に小さかった。店の数も限られていて、私たちは最初に見つけた商店に入った。
「ねえ、見て見て。商人らしく見える?」
アーマントゥルードさんがはしゃぎながら、麻のチュニックを胸元に当て、勇飛くんに見せた。
「うん、いいんじゃないかな」
「ここの刺繍がかわいいわよね。あたし、こういうの着るの初めて」
私は店の隅で壁にもたれて、二人のやりとりをぼんやりと見ていた。
「ご夫婦でご旅行ですか?」
店主の言葉に、アーマントゥルードさんが妖艶に微笑みながら言う。
「そう見える?」
「ええ、もう。お似合いですよ。やはり妻は年上がよろしいですよ。いろいろ知っていますからね」
小太りの店主が“いろいろ”を強調しながら勇飛くんに言った。なんだかヤラシイ。
「これでも腕前に敬意を表しているつもりなんだけどな」
「あなたほどの腕の持ち主が謙虚ねぇ」
二人の会話を聞きながら、私はさっきよりも重い足取りでカルサイト村を目指した。
カルサイト村もコランダム村と同じく石塀で囲まれているが、村の規模はコランダム村よりも格段に小さかった。店の数も限られていて、私たちは最初に見つけた商店に入った。
「ねえ、見て見て。商人らしく見える?」
アーマントゥルードさんがはしゃぎながら、麻のチュニックを胸元に当て、勇飛くんに見せた。
「うん、いいんじゃないかな」
「ここの刺繍がかわいいわよね。あたし、こういうの着るの初めて」
私は店の隅で壁にもたれて、二人のやりとりをぼんやりと見ていた。
「ご夫婦でご旅行ですか?」
店主の言葉に、アーマントゥルードさんが妖艶に微笑みながら言う。
「そう見える?」
「ええ、もう。お似合いですよ。やはり妻は年上がよろしいですよ。いろいろ知っていますからね」
小太りの店主が“いろいろ”を強調しながら勇飛くんに言った。なんだかヤラシイ。


