魔恋奇譚~憧れカレと一緒に王国を救うため、魔法使いになりました

 私は納得できないまま、二人の後から歩き出した。

 勇飛くんは一八〇センチ近くある。アーマントゥルードさんもすらりと背が高い。並んで歩いている姿は、不釣り合いな商人と剣士の格好とはいえ、やっぱり絵になる。

 どうせ私はチビですよ~。発育不良ですよ~。

 なんだかいじけた気分になってしまった。

 トボトボ歩いていると、脚の長い二人との間にどうしても距離が空いてしまう。それに気づいて足を速めたとき、前方から大きな黒い鳥が三羽、空気を切り裂くような速さでこちらに向かって飛んでくるのが見えた。

「怪鳥よ! 気をつけて!」

 アーマントゥルードさんが言うよりも早く、勇飛くんは剣を抜いて構えていた。

 怪鳥が耳をつんざくような鳴き声を上げながら、頭上から二人に襲いかかる。

「今何か魔法を!」

 私は走りながら杖を右手に持った。

 えーっと、炎の呪文にしようか……。

 そう思って二人の横に並んで杖を構えたときには、もう怪鳥は三羽とも剣士たちの攻撃を受けて地に落ちていた。二人にとどめを刺され、黒い羽がぱたりと動かなくなる。