そう。
わたしはたれ目の水着のまま
試着室をでた。



「エセ紳士・・・・・・」


「なんできてないの?」


「あんたのは絶対無理だわ」


薄い布をエセ紳士に返す。


エセ紳士からのブーイングを受けながら
槙から水着を受け取り


耳をふさぐように、試着室の扉を閉めた。