「……だから愛子さんに?」 「ああ。この家も土地も全て愛子にあげるよ」 「……分かりました」 叶亜は笑顔で言うと、大司に背を向けた。 器用に車いすを操り、部屋を出ていこうとする。 「だから、探偵が来る必要もないよ。私はいくら説得されても遺産をあんな女にやるつもりはない」