「羨ましいな。君は。好きなものは何でも手に入れられる。」

叶亜が夜風に吹かれながら言った。

「何ですか。その言い方……。まるで、私が努力してないとでも言いたそうですね。」

「好きに解釈しろ。しっかし、見事だな~。」

「何がです?」

叶亜は振り返ると楽しそうに笑ってみせた。