「真実は怖いんだよ。知るのがね」

「……」

「でも、その真実を知らなければならない。それがどんなに哀しい真実でも」

そう言った叶亜の表情はどこか悲しげで、詩音はすこし心配になった。

「分かりました。じゃ、また明日」

エルを連れて部屋を出ようとして、足をとめる。