遊郭で働くのは出来れば避けたいが…どうしたものか。 沖田さんの問い掛けすらもう頭の中に残ってはいなかった。 どこから来たかと問われたらなんて言おうか、滋賀県…近江国と言えばいいか。嘘じゃないし。 「相模、お前どこから来た。」 土方さんの真剣な声に初めて我にかえる。俺は知っているんだ、そんな表情の彼に固まりかけていた嘘がボロボロと崩れ始める。 「え、と…「事実だけを言え。俺はお前が柳の木の中から出てくるのを見ているんだ」 え?