薔薇の夢をあなたに

「ふふ…デイヴィスに君をつけてよかったよ。相変わらず頭はキレるようだね。」
レイは少し嬉しそうに、ロゼットに笑顔を送った。








「おい、レイ。それはどういう意味だー?
まぁいい。話を戻そう。







そのあとは姫様の記憶どおりです。しばらくして、目覚めた姫様に俺たちは旅芸人一座であること、そして、姫様も旅芸人見習いであることを刷り込んで、一緒に各地を放浪しました、身を守るための武術を教えながら。」








私はそっと胸元のペンダントに手を置く。このペンダントに納めているレイピア。
この冷たい輝きは何度私の命を守ってくれたのだろう。









「俺たち【暁の夢】は、表向きは笑顔を運ぶ旅芸人、しかし、裏では様々な諜報活動を行っていました。」









私はごくっと唾を飲み下す。ずっと一緒にいたはずなのに…全然気づかなかった。






「俺たちが求めていた情報、それは攻めてきた魔族どもの目的と狙いを知ること。
しかも、【太陽の国】が魔族の侵攻を受ける前、今から約10年前に大国【月の国】も魔族の襲撃によって滅びています。








俺たちはこの二つの事件が全くの無関係だとはとても思えませんでした。そして、10年前の事件を共に調査していく中である可能性にたどり着きました。」