薔薇の夢をあなたに

次に意識を取り戻した時には、私は森の中の小さな山小屋にいた。
暖炉では薪がこうこうと燃えている。





ここは…








「姫様!!!」
「ロゼット…ここはどこ…?」
「レイ様の庇護魔法の中です。ここにいれば、魔族に見つかることはありませんよ…」








私は跳ね起きた。
「お父様とお母様は!!?無事なの!?」
ロゼットを見ると、彼女の顔は血の気がなく真っ白だった。








「今、騎士団が城で魔族と応戦中です。
レイ様、デイヴィス様が向かわれていますので、きっと…」






私はソファーを飛び降り、ドアを開けて外に出ようとした。
「姫様!!」





ガチャガチャ…
いくらドアノブを回そうと、ドアはびくともしない。
助走をつけて蹴破るしか…
私は数歩後ろに下がる。








「姫様!いけません!」
ロゼットが後ろから抱きとめる。








「離して!!私!お父様お母様のところへ!!」
「レイ様の結界を内側から破るのは無理です!!」






「こんなところで私だけじっとしているわけにはいかないの!」
私はパニック状態になっていた。







あの恐ろしいビジョン…。
あの悪魔の額にあった逆向きの五芒星…私の記憶に間違いなければ…










「サタンが攻めてきているわ…」細く消えそうな声で私はつぶやいた。