「着いたよ。」
僕はざっと馬から降りると、ジュリエットに手を差し伸べる。
ジュリエットはいつもよりもはにかんで、僕の手を取る。夕暮れの明かりがお互いを赤く染めていた。
「ありがとう。本当にレイは私だけの王子様ね。」
彼女のワンピースが馬から降りるとき、一瞬だけふわっと広がり、白くてほっそりした足がのぞく。見てはいけないものを見てしまった気がする。
僕はジュリエットの声のどこか甘い響きに、少し浮かれていたんだと思う。
「もう暗くなるから、少しだけ一緒におしゃべりして、すぐ帰ろう。」
声がうわずりそうになるのを押し込める。大好きな女の子と、ふたりっきりで過ごす静かな空間に緊張しないわけがない。
持ってきておいた小さなランプに、簡単な魔法で火をともすと近場の木の根元に二人で腰かけた。
夕暮れに揺れる花畑はとてもきれいで、この世には二人だけしかいないんじゃないかと錯覚しそうだった。
「レイ。無理を言ってごめんね。」
ジュリエットがぽつりと切り出す。
「どうしても今日じゃなきゃだめだったの。今日は特別な日だから。私、レイに伝えておきたいことがあるの。」
恥じらいながら、彼女は僕のほうに体を向け、夕焼けと同じ真っ赤な瞳を向ける。
ジュリエットが特別な何かを切り出そうとしてるのが分かった。
僕も彼女の緊張を感じ取り、少し体を固くする。
そのとき僕らはお互いしか見えてなかった。互いに高い魔力を持ちながらも、浮かれて上の空だった。なぜ気づかなかったんだろう、闇はすぐそばまで来ていたのに。
「…いたぞ。太陽の姫だ。」
暗い声が背後から響いた
僕はざっと馬から降りると、ジュリエットに手を差し伸べる。
ジュリエットはいつもよりもはにかんで、僕の手を取る。夕暮れの明かりがお互いを赤く染めていた。
「ありがとう。本当にレイは私だけの王子様ね。」
彼女のワンピースが馬から降りるとき、一瞬だけふわっと広がり、白くてほっそりした足がのぞく。見てはいけないものを見てしまった気がする。
僕はジュリエットの声のどこか甘い響きに、少し浮かれていたんだと思う。
「もう暗くなるから、少しだけ一緒におしゃべりして、すぐ帰ろう。」
声がうわずりそうになるのを押し込める。大好きな女の子と、ふたりっきりで過ごす静かな空間に緊張しないわけがない。
持ってきておいた小さなランプに、簡単な魔法で火をともすと近場の木の根元に二人で腰かけた。
夕暮れに揺れる花畑はとてもきれいで、この世には二人だけしかいないんじゃないかと錯覚しそうだった。
「レイ。無理を言ってごめんね。」
ジュリエットがぽつりと切り出す。
「どうしても今日じゃなきゃだめだったの。今日は特別な日だから。私、レイに伝えておきたいことがあるの。」
恥じらいながら、彼女は僕のほうに体を向け、夕焼けと同じ真っ赤な瞳を向ける。
ジュリエットが特別な何かを切り出そうとしてるのが分かった。
僕も彼女の緊張を感じ取り、少し体を固くする。
そのとき僕らはお互いしか見えてなかった。互いに高い魔力を持ちながらも、浮かれて上の空だった。なぜ気づかなかったんだろう、闇はすぐそばまで来ていたのに。
「…いたぞ。太陽の姫だ。」
暗い声が背後から響いた

