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『Winner,KOTA!』



パンパカパーン、という華やかな効果音と共に、対戦相手である男の名前が表示された。自分のキャラの乗った車を操縦して順位を競うこのゲームで、残念なことにあたしは現在十連敗中である。


「よっしゃ!またおれの勝ち!おまえ、ホント弱いなー」


「うるさいっ!あんたが強すぎるのよ。初心者に対してやさしくないと思いますケド」



悔しさを隠しきれないあたしを指差してケラケラ笑うのは、クラスメイトの笹原洸太。小学校のときから高一のいままでずっと同じクラスのあたしたちは、いわゆる腐れ縁ってやつで繋がっている。


何かとあたしに構う洸太は、かなり面倒で騒がしい。迷惑極まりない。



「めっちゃ手加減してるしー。まあ、おれの実力が高すぎるからー?おまえレベルに落とすとか逆に難しいっていうかー?」






……本当に、迷惑極まりない。