中学校になっても、私は完璧を崩さない。
そして、誰にもバレなかった。
……いや、バレてない筈だった。
1、2年が同じクラスの天野くんと、学級委員になった。
カッコよくて、人気者の天野くんは女嫌い。
隠してる訳じゃ無さそうだけど、誰も気づいてない。
みんなバカだと思う。
あんな分かりやすく、殺気出してるのに誰も気づいてないんだもん。
少し可哀想に思ったりする。
そしてある日、天野くんと放課後残って仕事をしていると
「無理して笑うなよ。」
そう言われた。
私の笑顔を見破られて、凄く驚いた。
そして
「新藤、俺お前のこと好きだ。」
告白された。
でも、私の事を見破ったからって特別なんかじゃない。
もちろん断った。
のは良いけど、
「私男嫌いだから。」
余計な事を言ってしまった。
しまったと思った時は、もう手遅れ。
目の前には、驚いているのに何処か納得した様子の天野くん。
でも、天野くんなら良いかも。
と思ってる自分もいた。
天野くんの反応を待ってたら、
「俺と"契約"しないか?」
意味不明な事を言い出した。
説明を聞けば、
お互い嫌いな男と女から自分達の身を守る
という事。
つまり利害の一致。
これは面白いと思った。
学校で人気者の2人が付き合えば、口出し出来る人なんて居なくなる。
だから
「いいよ」
その"契約"を受け入れたんだ。
これからの事を考えると、自然と口角が上がった。
私は玲央を女から守る盾になり
玲央は私を男から守る盾となる。
守り守られ、完璧な恋人を演じる。
そして案の定、バカなみんなは騙されてくれた。
玲央は嫌いな女までを敵に回したっぽいけど……


