好きの大きさ【番外編更新中】


次の日から私は、お兄ちゃんが心配するのを余所に完璧となった。


病院の人には愛想良く、入院している子達と嫌な顔一つせず遊び、先生とは仲良くなり。


そして、1人になると無表情に戻る。


明日には退院出来ると先生は言っていた。


病室に1人になると思うことはただ一つ。


「男なんて死ねばいい。」


それだけ。


思ったより低い声が出たなー。


でも、死ねよりは消えろかな?

あっ、私の視界に入らなければどっちでも良いか。


なんてどうでも良いことを考えていた。


お兄ちゃんは今日は大学の方で用事があるらしく、来れないらしい。


明日の退院は来るって言ってた。


明日からお兄ちゃんのマンションで2人暮らし。


お母さんの葬式は、行われないらしい。


育児もほとんどしないし、人付き合いの悪かったお母さんは親戚の人に嫌われていたから。


お母さんは嫌われていても、私とお兄ちゃんは可愛がってもらってる。


現に親戚の人達からお兄ちゃんの元に心配の電話が沢山来たらしい。


足りない分の生活費とかを払って貰える事になったとか、ならないとか。


お兄ちゃんに任せてるから、詳しくは知らない。



そして警察の人によれば、あの男とお母さんは籍が入ってなかったらしい。


嬉しい事だ。


行方を眩ましたあの男は、もう少しで捕まるらしい。


最初は怖かったけど、今となっては恐怖の対象ではない。


対象になる以前に、お兄ちゃん以外の他人に興味が見事に無くなった。


だから、私を男嫌いにした張本人さえどうでも良くなった。


普通はならない筈だと思うけど
私は不完全な自分を棄てたから。


昔の自分でさえ、どうでも良い。


私にはお兄ちゃんさえ居てくれれば、
それだけで良い。