私の家族は
私とお兄ちゃんとお母さんの3人だった。
お父さんは、私が生まれる前に病気で亡くなったらしい。
写真でしか見たことないお父さんは、とても優しそう。
学校の友達はみんなお父さんが居るのに私だけお父さんが居ない。
お母さんは居るけど、私達に関心がないのか必要以上の会話をしない。
私が話しかけても
「あそ。」
それだけ。
それでも、お兄ちゃんが居たから寂しくなんてなかった。
カッコよくて、優しくて、いつも私を守ってくれる大好きなお兄ちゃん。
お母さんに愛されなくても、お兄ちゃんが居ればそれで良かった。
私の世界はお兄ちゃんを中心に回っていた。
幸せだった。
でも小学校5年生の時
絶望へのカウントダウンが始まったんだ