1年の間、新藤とは必要な時だけ喋る程度だった。
プリントだったり提出物だったり、そういうのを渡す時とかだけ。
でも、俺は新藤の事を気がついたらいつも目で追いかけていた。
いつもみんなの輪の中心にいるあいつを
ずっと見ていた。
笑っている筈なのに、目の奥は笑っていなくて
どこか偽物っぽいあいつの笑顔。
助けを求めているような気がした。
誰か気付いて、って言っている気がした。
そんなあいつの事が気になって仕方なかった。
同学年に限らず、上の学年にも人気の新藤はよく呼び出しをされていた。
もちろん告白の。
その度に一瞬、ほんの一瞬だけ、背筋が凍る程冷たい表情をするあいつ。
そして俺は、あいつが呼び出しをされる度に胸が苦しくなった。
あいつに抱く感情がなんなのか、分からないまま2年に上がった。
クラス表に俺とあいつの名前があった時、思わずガッツポーズをしてしまった。
嬉しさのあまり。
2年に上がると、
「天野くん。今年もよろしくね?」
いつもの笑顔で、俺に話し掛けてくれた。
「あぁ。よろしく」
その日の俺は、テンションが上がりきっていた。
学年が上がっても、人気が落ちることない新藤。
あいつが一人でいる所なんて見た事がない。
いつも誰かと一緒にいる。
成績優秀、運動神経抜群、容姿端麗
そんな完璧なあいつは学校の人気者。
たまに完璧過ぎて怖いと思う。


