「ごめん」
ーバキッ
「っ……」
「ざけんじゃねぇ。
あいつは!柚葉は……
いや、なんでもない。」
俺を一発殴った玲央は、何かを言いかけてそのまま柚葉ちゃんの眠っている総長室に行った。
「………」
残された部屋には、重い沈黙。
「柚葉ちゃん大丈夫かな?」
「どうだろうな」
「………」
「なぁ、恭介。」
「なに?」
俺に話しかける優。
「柚葉ちゃんのこと嫌いか?」
不安気な優。
「嫌いじゃない。
ただ、玲央の事を好きじゃないのに付き合ってても玲央は幸せになれない。」
そう理由をつけて逃げる弱い俺。
「そうか……」
また部屋に沈黙が流れる。
ガチャ
「やっほー。」
その時、幹部室に一人の女が入ってきた。
それは
「夏美さん……」
玲央の姉の天野 夏美。
「玲央の溺愛する噂の彼女が倒れたって聞いて来たんだけど患者は?」
夏美さんは、病院で働く精神科医。
その前にも看護師をしていたらしく、たまに怪我人を診てもらったりする。
「連絡してないと思うんですけど…」
「あー。さっき玲央から電話来たのよ」
「そうですか」
そういうことか。
「まだ目覚ましてないんでしょ?
取り敢えず玲央呼んできて。」
「薫お願い。」
俺はあいつに会わせる顔がないから。
薫にお願いする。
「おっけー!」
俺の意図を知ってか、すぐに呼びに行った薫。
「あの玲央が溺愛する位なんだから、相当良い女にんでしょ?」
ソファに座った夏美さんは、気になっている様子。
「はい。彼女はすごいですよ。」
それに優が答える。
「すごいって?」
「完璧なんですよ。彼女。
勉強も運動も出来て、美人。
それに加え性格も良い。
俺たちと居るからイジメとかの心配もしてたんですけど、男女構わず人気だからむしろ好かれているし。
ここの連中、みんな気にってます。」
嬉しそうに話す優に、自分のした事に少しばかり後悔する。
「へー。私も君たちの姫みたいに、完璧な子知ってるの。」
「そうなんですか?」
ガチャ
「呼んできたよー!」
玲央と一緒に幹部室に入って来た薫。
「なんの話してるの?」


