「ねぇ柚葉ちゃん。」
「なに?恭介」
いつもと変わらない笑顔で返事が来る。
「玲央のこと好き?」
少しの間があって
「当たり前じゃん。好きだから付き合ってるんだよ?」
クスクス笑う柚葉ちゃん。
柚葉ちゃんは玲央の事を好きではないと、変な確信がある俺は彼女が当たり前のように答えるから
それに恐怖を覚える。
「本当に?」
「本当だよ」
遠くを見つめながら、何かを思い出すような懐かしむ顔をする柚葉ちゃん。
「俺さ、この2ヶ月柚葉ちゃんのこと観察してたんだ。」
「知ってるよ。」
「はっ?」
知ってるって……
極力バレないように、怪しまれないように観察していたのに彼女はそれに気づいていた?
「私さ、この人が私の事をどう思ってるとか、この人が私に望んでいることとか
そう言うのだいたい分かるんだよね。」
「………」
それはある意味スゴイが……
「それに昔から人より視線に敏感でね、恭介が私をずっと観しているなんて分かってたよ。」
バレていたらしい。
玲央ですら気づかなかったことを。
「バレてたんだね」
降参と、両手をあげる。
「それだけじゃないでしょ?」
彼女には敵わない。
「柚葉ちゃんさ、玲央の事好きじゃないよね」
「好きだよ」
さっきと同じように即答する柚葉ちゃん。
「柚葉ちゃん、たまに笑ってるけど笑っていない時がある。」
ピタ、一瞬柚葉ちゃんの動きが止まった
でも本当に一瞬ですぐに戻った彼女は
「意味わからない」
シラを切る。
「玲央に好きって言ってる時、感情が籠っていない」
「………」
眉間に皺を寄せる彼女は、苦笑をしている。


