だけど人より疑い深い俺は、彼女の事をここ2ヶ月ずっと観察していた。
完璧すぎて、怖いと思う。
これは本音だ。
そして一瞬だが時折見せる、冷たい目。
観察してきた俺だから分かることだ。
猫を被っているんじゃないか。
理由は分からないがそう思うことが多々ある。
そして俺の中にある考えが浮かぶ。
彼女は…柚葉ちゃんは玲央の事を本気ではない。
玲央が柚葉ちゃんを溺愛しているのは、誰が見てもわかる。
ただ、柚葉ちゃんも玲央に好きと言っているがそこには感情が籠っていない気がする。
俺の16年間の人生、今まで出会った奴の中で玲央は最高の男だ。
買い被り過ぎるかも知れないがそれくらい。
それ以上の男が居るという事なのか?
みんなが気に入っている所悪いが、
俺はこの場所が……流星が大切だ。
だから、正直柚葉ちゃんの事は好きではない。
彼氏を本気で好きではない彼女は
流星 (ここ) には要らない。
だから早急に玲央と別れてもらいたい。
それが俺の考え。
彼女と二人になった時、話をしたいが
常に彼女の周りには人が居るため二人は無理に等しい。
でもこの日。
期末テストが迫って来たこの日。
たまたま倉庫で柚葉ちゃんと二人きりになれた。
だから、言うなら今日しかないと思った。