「呼んだら入って来いよ。」


「わかった。」


ガラガラ


「お前ら席つけー。」


ダルそうに教室に入っていったすばる。

煩かった教室は一瞬で静まる。

なにしたんだろ……?


「松先!転校生来るって本当?」


男子がすばるに質問する。


「おぉ。今そこに居るぞー。
入ってこーい。」


すばるに命令されんのウザいけど、しょうがないから教室に入る。


ガラガラ


「うぉぉぉーー!」

男子の雄叫び?と


「あれ柚じゃない!?」

「ヤバイ!ちょー美人!」

同中だった女子の声と
知らない女子からの美人コール。


美人じゃないし……つか、学校ダル。


なんて思いながらも


「転校して来ました。新藤 柚葉です。

よろしくお願いします。」


本日最初の営業スマイルで挨拶する。


「柚に手出した奴、俺様が直々に潰すから覚悟しとけ。」


ドスを効かせた声ですばるが言うと、静まり返る教室。


「んじゃ、柚の席はあそこな。」


一番窓側を指差される。


「わかりました。」


すばるに敬語とか、気持ち悪いけど仕方ない。


"学校での" 新藤 柚葉はいつも笑顔だから。


席に座ると


「んじゃ終わりー。」


ダルそうにすばるが教室を出て行った。