「俺たち流星って言う暴走族に入っているんだ。
玲央は総長、俺は副総長、薫と優が幹部。」
「さっきクラスの女子に教えてもらったよ。全国No. 1なんでしょ?」
「うん。全国No. 1になりたい族はたくさん居て、常に狙われているんだ。」
「それで?」
恭介の説明を取り敢えず聞いている柚葉。
「正面から戦っても勝てない。だから卑怯な手を使って潰しに来る族が多いんだ。」
「………」
「そこで狙われるのが総長の女。
柚葉ちゃんを人質にして潰そうとする族がこれから先、出てくる。」
「……ん?ちょっと待って。」
「どうしたの?」
恭介の説明に混乱している柚葉。
「玲央の彼女だから私が狙われるの?」
「そうだよ。」
「だから私にどうしろと?」
まぁそうなるよな。
「柚葉ちゃんには俺たち流星の姫になってもらいたいんだ。」
「……姫って?」
「流星全員で守る総長の女のことだよ」
「………」
黙りこくった柚葉は、すごい嫌そうな顔をしている。
だいたいは予想していたけどな。
「私に拒否権は?」
「ない。」
「………」
「突然言われて戸惑っているのはわかるけど、柚葉ちゃんが姫になってくれないと困るんだよ。」
「なんで?」


