次の日
「………」
「………」
「………」
「………」
気まずい。
朝、何時ものように柚葉を迎えに行った車の中。
誰も喋らない。
いや、喋れないんだ。
あのうるさい薫が黙るくらい、空気が重い。
もちろん元凶となるのは俺と柚葉。
「つ、着きました。」
運転手のゴウに言われて、車を降りると
「「「きゃーーーーー!」」」
いつも通り煩い外野。
いつも通りじゃないのは、俺たちだけ。
柚葉は重い空気に耐え切れなくなったのか、
「みんなおはよー!」
笑顔を貼り付け、空元気で俺たちから離れていった。
俺から離れたのを見た外野は、一気に柚葉へ群がる。
外野に囲まれながら、俺たちを置いて教室へ行く柚葉。
ついに喋って来れなくなったのかと、哀しくなった。
「あぁー柚葉ちゃん行っちゃった」
「気まず過ぎて死ぬかと思った」
「玲央、振られるんじゃね?」
「……うるさい。」
茶化されながら教室に入ると
「ほら柚!王子様が来たよ!」
囲まれていた柚葉の隣にいた女が、大きな声を出した。
王子ってガラじゃねぇしな


