「休憩何分まで?」
「5分。」
即答だった。
「がーん」
「口に出して言う人初めて見た……」
呆れ半分、苦笑している柚葉。
飲み物を飲んだ所で
「休憩終わり。テストやるよ」
薫にとって地獄の時間が始まった。
隣の恭介 優ペアは
「そこはXに代入して……そうそう」
「おぉーなるほど」
順調そう。
また目を戻して柚葉 薫ペアを見れば
「………」
「………」
真剣に出された問題を解いている薫と
その隣で優雅に紅茶を飲んでいる柚葉。
「出来たよー!」
20分程で問題を解き終えた薫は、首をポキポキ鳴らしている。
「………やれば出来るじゃん。」
丸をつけ終えた柚葉は、ポロリと呟く。
薫はやらないだけで、やろうとすれば出来るからな……やらないだけで。
「本当っ!?ペナルティなし?」
「なし。はいお菓子。」
「やった!新作のお菓子だぁー!ありがと!」
「どういたしまして。食べ終わったら次は英語ね。」
「………はい。」
合格したらすぐに違う教科に移るらしい。
「んじゃやるよ」
お菓子を食べ終えた薫は、再び机と睨めっこ。
英語は一番苦手だったと思う。
「ねぇ、柚ちゃん」
「なに?」
「これなんて読むの?」
「…………」
教科書を指差す薫に固まる柚葉。
「そこからなの?」
「えっ、うん」
「これ、中1でやる単語だよ?」
「えっ………」
「どれどれ」
「見せろよ」
そんな二人に、恭介 優ペアが乱入し
「薫は英語、壊滅的だからね」
「俺でもわかるぞ」
呆れられる。
「見せろ」
気になって薫の指差す単語を見ると
ーーーpracticeーー.
「それは"練習する"って意味。」
「おぉーなるほどー」
中坊からやり直せ、薫。
そんなこんなで、テストの前日まで倉庫で柚葉と恭介の勉強会が始まった。
下の奴らにもホワイトボードを使って、スパルタ指導をする柚葉。
もちろんペナルティ有。
倉庫に悲鳴が何度も響いた。


