私たちは昔からよく遊んでいた

いわゆる幼なじみ

マンションも隣の部屋だった

205号室と206号室

それが私と陽斗の部屋番号

私の名前は加藤 遥菜(かとう はるな)

陽斗の名前は加藤 陽斗(かとう はると)

よくある名前だけど、たまたま"かとう はる"まで名前が一緒だった

私たちは本当に仲が良かった

お互いの親に『付き合えばいいのにね』なんて話をされるほどに

まぁ、その頃は"付き合う"なんて意味も知らなかったけど

それでも私は多分、陽斗が好きだったんだと思う

陽斗はあの頃、私のことどう思っていたのかな…

なんちゃってね

そんなこと考えるだけ無駄か

だって陽斗は私のこと昔からちっとも見てくれてなかったもんね