だからいい加減さ、はっきりしてくれないかな。



いつまでもそういう態度とってると、美音もやめたくてもやめれないんだ。



気があるのか、気がないのかは知らないけど。




次の日。



「蓮先輩、ちょっといいですか?」



「ん?いいよ。どした?」



部活が終わって、みんなが帰るのを確認して、蓮先輩に話してみる。



「蓮先輩は、何がしたいんですか?」



「え?」



蓮先輩は、少し驚いたような声を出したけど、表情はいつもと同じで優しいまま。



「自分でわかりませんか?他の後輩の女の子とは、関わることもないくせに、美音には会うたび話しかけて」



「何が、言いたい?」



話につっかかってくるけど、その表情はまだ変わらない。



でも、笑っているのに言い方がいつもよりきつい気がして、俺がびびってしまった。



「じゃあ、はっきり言わせてもらいます。蓮先輩は彼女がいるのに、美音だけは関わろうとしますよね?」