急のことだったからか、祐奈ちゃんは飲んでいたカフェラテを吹き出しそうになった。
「いや、こっちこそごめんね。ちょっとびっくりしちゃって」
ふう、と気持ちを落ち着かせるように息を吐いて、祐奈ちゃんは話し始めた。
「好きなところっていうかね。一年の頃から同じクラスだったんだけどさ、ああいう性格から、クラスの人気者でみんなから信頼されてたんだよね。そんな蓮の姿みてたら、いつの間にか、好きだなって」
「へぇ。やっぱり、すごい人なんですね、桜井先輩って」
「うん。私が言うのもおかしいかもしれないけどさ、本当にいい人だと思う」
祐奈ちゃんは、桜井先輩を思い出すようにそう言った。
あ、なんか彼女っぽい。
そう思ったのは、口に出さないでおいた。
「じゃあ、いつから付き合いだしたんですか?」
桜井先輩のことは、いろいろ知りたい。
「んーとね、1年の文化祭の後くらいだったかな?」

