初恋は叶わない。




「あ、そうそう例の。可愛いだろ?」



桜井先輩も“例の”と言う。



でも私が気になったのは“例の”よりも“可愛い”って言われたことの方で。



可愛い、かわいい、カワイイ?



「おう、予想以上だわ。蓮の彼女は綺麗って感じだけど、片岡ちゃんは可愛い系だな」



「そそそ、そんなことありません!!」



恥ずかしくなって思いっきり否定した。



「そんなことなくないって。片岡は俺の可愛い妹みたいな存在だからな」



桜井先輩がそう言うと、友達らしき二人が。



「え、蓮だけずりぃぞ。片岡ちゃん、お兄ちゃんは俺がいいよな?」



「ちげーよ、俺だよ!」



「え?え?え?」



急にそんなこと言われても、どう対応すればいいの?



「わ、私のお兄ちゃん的存在は俊ちゃんです!」



そうだ、俊ちゃんがお兄ちゃんだ。



そう言うと、先輩たちは笑って。



「お兄ちゃんはもういたのか。じゃあ、お父さんでいいや!」



「お父さんは俺だ!お前はおじいちゃんがちょうどいい」