「ま、これはなかったことに...ね?」



「お、おう」



これで一件落着、ってことにして、次の出番のクラスがやってきたから、移動することにした。



「なかったことになんて、できるかよ」



そんな私はこの時の俊ちゃんの言葉は聞こえてなかった。




「「かんぱーいっ‼︎」」



今はクラスメイトの男の子の親御さんがやっているお店で打ち上げをしている。



乾杯と言っても、オレンジジュースやら炭酸ジュースやらで。



「それにしても、無事終わって良かったよね。ま、ハプニングはあったけど...」



「もう明日香!それ触れないでよね、2人でもうなかったことにしたんだから!」



「はいはい、すみませーん」



俊ちゃんファンは結構いるわけで、みんなに色々言われたらどうしようって思ってたけど、事故ってことがわかってたらしくて、特に何も言われなかった。



だから、俊ちゃんファンの女の子たちとも一緒に盛り上がることができた。



でもそんななかで、不機嫌な奴が1人。