そして劇が始まった。
セリフもちゃんと言えて、順調に進んでいった。
そして、ラスト。
キスシーンをする立ち位置まで歩いていく。
俊ちゃんが来るまであともう少しってところで、目を閉じる。
あとは俊ちゃんが顔を近づけるだけ。
目を閉じていても感じていた明かりが感じられなくなり、今はキスのフリをしているんだなとわかる。
でも...。
「「きゃー‼︎」」
「ん?」
なにこの悲鳴とこの感じ。
それと、唇に何か柔らかいものが...。
驚いて、目を開けてみると俊ちゃんも驚いた表情でこちらを向いていた。
もう一つ、違うことがあった。
それは、私と俊ちゃんの唇と唇がくっついていること...。
しかも、いつのまにか私と俊ちゃんは横向きになっていて、その状況はみんなから見えていた。
ステージの幕が下がる。
そこでやっと状況を理解して俊ちゃんと離れた。
「「ええええええええ?!」」

