「え!そうなの?じゃあ...あんまり上手くいってないの?」



「うん、全然ダメ。蓮先輩と私は、ただの先輩後輩ってだけ。ま、良くて友達かな?」



「そうなんだ...」



あおちゃんと階段を上っていると、ちょうど2階に来た時、蓮先輩と後藤先輩、そして昨日の女の子が廊下を歩いていた。



こっちには全く気づいていないみたいで、そのまま歩いて行ったからすぐに姿は見えなくなった。



「見た?あの女の子と蓮先輩が昨日2人でいたの。今も一緒にいるってことは、やっぱり付き合いだしたのかな」



「え、あの女の子って確か...」



「え?」



「あ、いやなんでもない!...違ったのかな」



あおちゃんはなにか言いかけてやめたけど、あまり話したそうじゃなかったから無理に聞くのはやめた。



でもそんなあおちゃんを見て、もしかして二人が付き合ってるのを知っているけど私に言ったら傷つくかも、なんて気を使ってくれてるのかなって思った。