本当、私ってついてなさすぎる。
どうしてこんなにも蓮先輩と他の女の子がいる場面を目撃してしまうんだろう。
なんだか胸の奥の方がモヤモヤしてきて、出展するコンクールがないこの時期の自由制作を使って、真っ白の紙に絵の具をつけ始めた。
自分は何を描いているんだろう、と気がついたのは白い部分がほとんどなくなった時。
紫と緑と青が混ざった絵。
これを絵と呼んでいいのか、って絵。
「その絵、珍しいね」
あおちゃんの声がした。
あおちゃんは私が絵を完成させるたびに見てくれて、感想を言ってくれる。
「そ、そうかな?」
確かに、私が描く絵と言えば、ちゃんとした物ってわかるものばかり。
色だけで描く絵は初めてだった。
「今、気持ち暗い?」
あおちゃんは、鋭い。
すぐ人の気持ちとか当てちゃう人なんだ。
「気持ちが暗いと、絵にもそんな雰囲気が出てくるから」

