初恋は叶わない。




次の日の昼休み。



「「じゃんけんぽん!」」



明日香の手は開いていて、私の手は閉じている。



つまり、パーとグーで私はじゃんけんに負けたことになる。



「じゃ、いちごミルクよろしくー!」



このじゃんけんは、飲み物をどちらが買ってくるかっていうもので。



しかもおごり。



少ししょぼんとしながら、階段を降りて売店に向かう。



いちごミルクとコーヒー牛乳を買って、教室に戻っている途中。



「おい蓮〜。最近、“好きな子”とはどうなの〜?」



大きな声でわざと女子みたいに語尾を可愛く言う後藤先輩の声。



ってことは、隣には蓮先輩がいるってことだよね。



声は、下からする。



私は3階への階段を上ろうとしているところだから、今階段を上がりだしたってところかな。



そんなことより、“好きな子”って...。



「んなでかい声で言うなよ。ん、まあ、特に進展とかあるわけじゃねぇっつうか...」