そんなこと言われたって...。



「しょうがないじゃん!接点ないんだから!」



そうやって強く言えば、引き下がってくれると思ったけど...。



「だから言ってるの!劇を桜井先輩にみてもらって、話す口実にしなさい。はい、決定!美音やるってー」




「よっしゃ!じゃあ、相手は俊斗な!」



それからは、私の話は誰も聞いてくれなくて、強制的にヒロインに...。



「美音、がんばろーな!」



俊ちゃんが相手役だったのが、唯一の救いかな。



「うん...」



ま、やる気がないってことは変わらないけど。



でも、クラスの出し物には、順位が付けられるみたいで、1位になると売店の無料権がもらえるらしくて、やる気がないなんて嘘でも言える雰囲気ではない...。



「よっしゃ、やるぞー!」



なんて言っているけど、そんなにやる気あるなら裏方じゃなくて代わってよっていうのも、心の中にしまい込んだ。