下を向いてため息をついていると。
「もしかして、美音?」
ホッとするような声が聞こえてきた。
「え、健兄?なんでここにいるの?」
「ああ、美香からのパシリってとこかな」
「パシリって。もしかしてお姉ちゃん、恐妻になってるの?」
「いや、じゃんけんで負けてさ。せっかくのお祭りなんだから、何か買ってきてって」
お姉ちゃん、勝手だな...。
「せっかくのお祭りなら、2人でくればよかったのにね」
「2人で来てはいるんだよ。でも人が多いから入口で待ってるんだって」
「まったく、お姉ちゃんったら...。ごめんね?」
お姉ちゃんは謝らないだろうから、妹の私から謝っておく。
っていうか、一応新婚さんなんだよね?
「それにしても、美音はここで何してたんだ?」
「あー、友達と来てたんだけど、小学校の同級生がいたとかで追いかけて行っちゃって」

