初恋は叶わない。




「ねぇ、俊ちゃん。蓮先輩にあげたほうがいいのかな?」



歩く俊ちゃんの後ろ姿に話しかける。



「それは、美音が決めることじゃねぇの?」



「うーん、そうだけどさ...」



考えても、あげようって思ったら迷惑かなって。



あげないって思ったらでも...って。



もう、どうすればいいんだー。



「ま、でも、俺だったら嬉しいけどな。お土産くれるの」



「俺だったらって、俊ちゃんと蓮先輩じゃけっこう考え方も違うと思うよ?」



「なんだよー!...せっかく言ってあげたのによ」



そういう俊ちゃんだけど、なぜか笑ってた。



まるで、そんなの簡単じゃんとでも言うように。



簡単じゃないから、迷ってるんだよー。



そんな俊ちゃんの後ろ姿を少しにらみつけていると、小さく俊ちゃんの声がする。



「...そういえば、蓮先輩、ここ限定のちょー素材の良いタオルが欲しいって言ってたなー。最後のサッカーの試合で使いたいらしいなー」