初恋は叶わない。




「「はーい!」」



みんながそれぞれ歩いていく中、私も歩こうと踏み出す、けど...。



ガシッ。



「美音は一人じゃまたさっきみたいになるから、俺と一緒に。な?」



俊ちゃんに捕まりました。



「はーい...」



一人でじっくり考えようと思ったんだけどな。



こういう時、自分の方向音痴が恨めしい。



いや、こういう時だけじゃないか。



「で?蓮先輩にはお土産買うのか?」



「へ?」



「へ?って、忘れてたのか?」



え、いや、そうじゃなくて。



「俊ちゃん覚えてたんだ、って思って」



「覚えてるし。美音のことなんだから」



「そ、そうなんだ」



“美音のことなんだから”って言われると、なんだか...。



って、俊ちゃんはもう次に行くって言ってたんだよ?



ただの自意識過剰じゃん、私。



俊ちゃんにつかまれている手首を気にしつつ、つかまれたまま俊ちゃんが歩き出したから私もそれに続く。