「あー、疲れたー」
桜井先輩はそう言って、地面に座り込んだ。
そりゃ疲れて当然だ、3人を相手に引ききったんだもんな。
「お疲れ様です」
そう言って、桜井先輩の10cmくらい離れたところに座り込む。
今の私には、10cmが精一杯の距離だ。
「片岡もお疲れー!3人対1人でよく持ちこたえてたな」
「いえいえ、そんな。ただ3組の役に立ちたかっただけなので...。それに桜井先輩が来てくれなかったら、絶対にとられてましたよ」
「そうか?じゃあ、片岡のところ助けに行って正解だったな!」
本当に、桜井先輩が来てくれて助かった。
「ありがとうございました。...ん?」
何か、桜井先輩に聞きたいことがあったような...。
「え?どうした?」
急に「...ん?」なんて言い出した私に不思議そうに聞いてくる顔を見ていると。
「あ!なんで桜井先輩がいるんですか?!」

