「いや、いるだろ。美音可愛いんだから」
「え?可愛くないし。可愛いとか、ありえない!」
「はあ、鈍感すぎるぞ、美音は。これだから、美音のこと好きな男子は大変なんだよ」
そ、そんなこと言われたって、本気でありえないじゃん。
「だって!...「それより今は俺の話聞いてよ」
うまく俊ちゃんに話を遮られた私は、「はい...」と素直に言うしかなかった。
「その友達はさ、結構前から美音のこと好きでさ...」
俊ちゃんが話し出した。
そいつが美音のこと好きになったのは、小学校の時。
それまでは友達として、いいやつだなって思ってたんだって。
でも、遠足の時、途中から雨が降ってきて、小学生の俺らにとっては歩くのもしんどいってくらいになったときあったよな?
そのとき、みんなは近くの公民館に雨宿りで入ったんだけど、美音だけいなかった。

