初恋は叶わない。




「ちょ、ちょっと?!」



慌てて私も早足で追いかける。



っていうか、これじゃ桜井先輩来た意味ないじゃん。



結局、先に行こうとして。



「待ってください!」



やっとの事で追いついく。



「ん?あ、ごめん。つい、いつものペースで...」



「・・・?」



言いかけて、桜井先輩の目線が下がる。



私も同じくらい下げてみると...。



そこには桜井先輩の腕を掴む私の手があった。



「はっっっ‼︎」



驚いて、急いで離す。



そうだ、さっき追いついたのと同時に、動きを止めるためにつかんだんだ。



「すみません!あの...」



「ははは。冗談だって。どんな反応するかな、って思ってガン見してみただけだから」



は、はああああ?!



「もう、からかわないでください!」



「ごめんごめん」



桜井先輩は謝ってくるけど、まだ顔は笑ってて、反省の色が全く見えない。



でも...。