組織に戻った和樹はしばらくの間一体何が起こったのか把握できずにいた。

和樹(…どうして急におれは組織に戻れたんだ…まさか真離が？)

ふいに脳裏に真離の姿がよぎり、真離に電話をかける。

プルルル…

「この電話は現在使われておりません…」

その電話音が流れるだけだった。

和樹(番号も変わってる…当然だよな。俺からサヨウナラしたんだから…)

やるせない気持ちと後悔の気持ちだけが和樹の心を支配する時間が過ぎていった。