カツカツカツ…

古びた雑居ビルの最上階で黒いストライプのスーツをきた男はポケットに両手を入れて静かに目の前の女に歩み寄る。

男「お前の正体は知っている。」

そう目の前のストレートの髪の毛をひとつに束ねた地味な装いをしているその女に言った。

女はクスッと笑う。

女「あら、いつからお気づきになっていたの?」

そう女は挑発するように言い返す。

男「初めてあった時からだ。」

女「あなたみたいな人、はじめてよ。」
そう言ってまたクスッと笑みを浮かべた。