「はい、あげる」 敢えて言葉を見せる様に渡した。 「………」 「え…涙…」 スカーフを手にしてメッセージを見たコタくんは、頬に一筋の涙を流していて、 その光景は私が告白した日と全く同じ光景だった。 「コタくん…?」 「小池さん…」 スカーフから顔を上げたコタくんは 「なに?」 「ありがとう、本当にありがとう」 綺麗な笑顔を向けてくれた。