そう、願うのに私の願いなんて叶わない。 「じゃあこれも買ってくるよ」 「……うん」 手を振る私に微笑んでコタくんがまたレジに向かった。 「…また、明日」 私はレジに向かったコタくんの背中に小さな声で挨拶をすると、急いで店を後にした。 嬉しそうにレジに向かうコタくんが戻ってきて、またその子のことを考えて微笑むとこなんて見たくなかった。