先輩と、わたし。






舞台に出てしまえば、そこからは何もかもがあっという間だった。




気づいたら、もう結果発表だもん。






「千葉県立、一ノ瀬高等学校………。」





結果を読み上げる男の人のためが、実際よりも長く感じる。





「……ゴールド、金賞!」






途端に湧き上がる歓声。



わたしも一緒になって喜んだ。






「ま、一高は上手いもんな。」




「一高の吹部は強豪だし、当たり前でしょ。」




「毎年全国行ってるのに、すごく喜ぶんだね。」






どこからかそんな声が聞こえてきた気がしたけど、わたしは知ってる。





強豪と呼ばれ続けるためにみんながどれほど努力してきてるのかを。





全国大会へ行くこと以上の高みを目指すひたむきさを。







それから、金賞の喜びは、強豪でも弱小でも平等で変わらないってことも。