「…花乃の家族?」
先輩のお出迎えのために勢揃いのお母さんたちに、先輩は笑いをこらえてた。
「もうみんなリビングに戻ってよっ!恥ずかしいから…。」
やっぱりわたしの家に招待するんじゃなかったよ…。
おだてるわけでもなく、はやし立てるわけでもなく、ただただ先輩を部屋に連れ込むわたしを見つめるお母さんたち。
すごくすごく恥ずかしくて、ひとりでに顔が赤くなった。
扉をしめてやっとお母さんたちの視線から解放されたとき、先輩が笑って言った。
「花乃んち、にぎやかだな。」
にぎやかなんて、そう言えば聞こえは良いかもしれないけど。
ほんと、プライバシーも全くないんだからっ。
あとでちゃんと怒らなくちゃね。
そう思ってたら、ふいに先輩に腕を引かれた。
そのままあぐらをかいてた先輩の胸の中に。
「そんなムスッとすんなよ。」
「先輩…。」
「2人のときは、悠哉な?」
抱き寄せられて少し喜んだわたしは、すぐに先輩から目をそらした。
