「先輩いらないって。」
恥ずかしがって呼ばない花乃。
けど、もし大人になってからも、結婚してからも、花乃はずっと俺を先輩って呼ぶのか?
「どうせ高校卒業しても一緒にいるんだし。花乃、呼んでくれねーの?」
そう言うと、花乃はふるえる小っちゃな声でささやいた。
「…ゆ、悠哉……?」
ふっ、ぎこちなさすぎだろ(笑)
「もう1回。」
「…悠哉……?」
もっともっと呼んでほしい。
花乃の声で、俺の名前を。
「もうちょい、ちゃんと。」
「……悠哉…。」
だんだん花乃も慣れてきたっぽい。
語尾に?がつかなくなった。
花乃はもう1度、ゆっくり俺を呼ぶ。
「……悠哉っ。」
それに返事するのは俺だ。
「ん、何?」
