先輩と、わたし。






「え?」





聞こえるか聞こえないかの俺のつぶやきに、花乃が聞き返す。






「俺だって初恋だし、花乃を独り占めしたい。…のに花乃、陽大とも桧山とも仲良くしてんだもん。何かずっとここがもやもやするし。」





胸んとこを指差しながら言ったあと、ちょっと恥ずかしくなる。




俺、何言ってんの?






「先輩、ごめんなさい。」





花乃が真っ赤な顔で謝った。






「わたしね、先輩に独り占めしたいって言われてすごく嬉しいの。何でかな?」





可愛い顔してそんなこと言ってくれる俺の彼女。




それって、どうぞ“独り占めしてください”ってことだよな?




花乃は続ける。






「わたし先輩のもの以外になる気なんかないから、ぜひぜひ独り占めしてほしいですっ。」






「ん、良いの?」







花乃はコクンとうなずいた。