そのとき、花乃が言った。
「先輩人ごみ苦手でしょ?」
ん?花乃とそんな話したことないはず。
「何で知ってんの?」
「陽大先輩に聞きました。」
…陽大か。
花乃が俺の知らないとこで俺の話してくれんのは良い。
けど、そんなの何で陽大から聞くんだよ。
俺と直接話してくれれば良いのに。
直入に言えば、あんま陽大と話してほしくないんだ。
そーいや、桧山とも仲良かったよな。
一瞬でそんなことが頭ん中駆け巡って、何かすごくもやもやした。
「ふーん。」
とだけ言って、花乃の手を引く。
誰かに邪魔されにくい、少し離れたベンチに。
