「良いでしょ、幸せなんだからっ!」
わたしが言い返しても、飛鳥くんは鼻で笑った。
「幸せって人の寝顔をじーっと見つめることが?」
「違うもん。見つめてないからっ。」
「てか澤木いっつも笑ってんじゃん。口元の筋肉緩んでんじゃねーの?」
いつもは、ここら辺でわたしが負けちゃっておしまい。
だけど今日はそれだけじゃないみたい。
「…あのさ。」
飛鳥くんがふと真面目な顔になった。
「えっ?」
「…その、最近、恋バナとかしたか?」
「もちろんっ!」
「…そのとき、遊、俺のこと何か言ってなかった?」
そう言う飛鳥くんの顔は、見たことないくらいに真っ赤だった。
実は、飛鳥くんは遊ちゃんに2回も告って、2回ともふられてる。
わたしなら、先輩に1回ふられただけでもたえられないのになあ。
そういう飛鳥くんの強さと一途なとこ、ちょっとすごいと思う。
