それから毎日のほとんどが部活で過ぎて、今日は20日。
明日はついに、夏祭り。
「遊ちゃん、わたし今からすごく楽しみだよっ!」
「もう花乃ちゃんたら。」
遊ちゃんがマーチング練習のためにグラウンドに出ていくのを見送ったあと、わたしは部室に戻って練習し始めた。
しばらくしてから、誰か帰ってくる足音。
あれ、陽大先輩だ。
陽大先輩はわたしの近くまで来ると、真子先輩に言った。
「ちょっと花乃ちゃん借りてサボります!」
陽大先輩はそのままわたしの手を引くと、吹奏楽部とは思えないほどの速さで走り出した。
「陽大先輩っ?」
